めだか釣り仕掛けを作るには、焦点距離23センチのメガネが最適であろうと、メガネ屋が言った。
「魚釣りの細かい仕掛けを作るには…」と、メガネ屋は言ったのだが、
彼は、わたしが魚釣り狂だと知っておって、0.6号の糸をどうのこうの、などと言うものだから、話がめだか釣りにつながって聞こえたってこと。
年代と共に視力は変化する。
中校生の頃は2.0以上の測定値が無いのを不思議に思ったりした。
が、高校生の頃からメガネが必要になり、以後は度数が変わるつどメガネ屋を儲けさせておる。
度数変化に加え、乱視が年々きつくなるようだ。
交差点で信号機を見るとき。ちょうど信号機の位置に乱視焦点が合っており。まことに具合が悪い。
そんなこんなで、今現在は、遠・中・近・と、三つのメガネを常に持ち歩き、とっかえひっかえしつつ世間を渡っておる。
メガネ屋は言う。
「めだか釣りですか、へェ〜、あれを釣りますか、へェ〜」
メガネ屋、びっくりして、焦点距離23センチのメガネを勧めたのを忘れておる。
わたしも、「ほー、へぇ〜」と、呆れた顔で、メガネ屋に改めて見つめられ、専用メガネの発注をビビッテしまった。
思えば、年寄は、みなさん目が遠いのであった。
と、いうことは、めだか専用メガネが必要だってこと。
メガネ屋に“めだか釣り専用メガネの特設展示棚”を設けるよう勧めようかしら。
メガネ買う前には、まず検眼しなきゃならん。
検眼は、当然、めだか鉢に泳ぐメダカを見ることで測る。
1匹が、2匹・3匹に見えるようじゃ、ダメってこと。
まぁ、なんですな、
新聞のテレビ番組欄が、だぶりぼやけず、しっかり見えるようなら、マンズだいじょうぶでしょうよ。
ナヌ! 番組欄が見にくいってですか?
やっぱりねぇ〜、
この際“めだか専用メガネ”をあつらえますか。