放映後  

 

NHKの「ものしり一夜づけ」放映後、

全国各地からメールをいただき、反響の大きさに驚いている。

後日、内容整理後、改めてお話しすることになろうと思うが、主なところを以下、二・三取り出してみたい。

 

いちばんビックリしたのは、

「大きなお屋敷にお住まいなのですねぇ〜」

というものであった。

 

とんでもない!

わたしは、兵庫県三木市の田舎のチッチャな家に住んでおります。

撮影場所は、東京の「六義園」といって、5代将軍徳川綱吉の側用人柳沢吉保が綱吉から賜ったもの。現在は東京都公園協会が管理している巨大な公園です。

で、撮影はその庭園の中の茶室まがいの一室

“まがいの一室”と、いうところがミソでしてね。本物の茶室だと、茶道関係者から、

「お茶室で、メダカを釣ったりして!」と、聖域侵害の非難が出ることもあろうかとご遠慮したのですわ。

“茶室みたいで茶室でない建物。かつ、濡れ縁のあるところがよろしいな”と、

わたし、生意気にもNHKに注文つけました。で、ここになった。

 

つぎのびっくりは、甲乙なくありますから、今は、まとめて、言いますけれど、

あれだけ短時間の放映ひとコマだったにもかかわらず、ポイント・ポイントを皆さん実にするどくご覧になったようです。

1.釣りハリの形が、故意にアグ・アゴ(「し」の字のはりの湾曲部分)をのばし、メダカが釣り針に直接掛かるのを防いでいたことを、鋭く見取られたようだ。

2.餌の端っこだけを咥えさせて、メダカを釣り上げたわけだけど、これで「釣れたことにする」という意味を、非常に素直に受け入れられたようだ。わたし、実は、「これって釣ったことにはならんのじゃないの」という見方が多いのではなかろうかと按じてましたから。

3.メダカを上から観て釣るわけですが、

「オッ! 魚ってぇのは、ガラス容器の横から観るのは、本当は邪道だったのだね」とお気付きになったお方がある。

わたし、メダカは上から見るものだ。ということを、強く主張していて、ここを見ていただいたこと格別に嬉しかった。

4.手前味噌になりますが、画像のわたしは、わたしもビックリの若さであった。

このことを、かみさんが、放映後、お電話いただいたディレクター氏に

「主人がびっくりするほどきれいに写っていて…」とお話したら、

ディレクター氏、

「ハイ、テレビ映りを良くする特別のメークがありましてね…」と応じられたとか。

かみさん、得意げに、

“納得なっとく”と、一本取ったような顔でわたしを見たですなぁ〜。